STEAM Labとは?


「STEAM Lab」とは、子供たちの好奇心・創造性を育む"学びの場"です。3Dプリンター・3DCADソフト・高性能PCや動画撮影機材など最先端のICT機器を含む環境を整備することにより、児童・生徒用端末では挑戦出来ない高度な3Dプリンティングや複雑なデータ分析が可能になります。

Socuety5.0社会※1の実現に向け、学校現場でのデジタル人材育成が急務となっている中、「STEAM教育」※2が注目されています。GIGAスクール構想により1人1台の学習者用端末の整備が実現したことで、需要が減少したコンピュータ教室のSTEAM用途転換推奨が令和4年度に文科省より発表されました。
GIGAスクール構想に基づく1人1台端末環境下でのコンピュータ教室の在り方について:文部科学省

当社は、2022年4月から2024年3月の2年間、インテル社と「STEAM Lab」の実証研究にご協力させていただき、小中学校・高等学校から大学まで全18校の研究実証校へのICT環境導入や教員向け研修の導入や支援を実施しておりました。「STEAM Lab」は文部科学省による高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)の目標を体現する先進の学習環境となっております。

インテル社のSTEAM Labに関する取り組みについてはこちら

※1 Society5.0=「仮想空間と現実空間を高度に融合させたシステムで構築される社会」
※2 STEAM教育=STEAM教育とは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Art(ものづくりや芸術)、Mathematics(数学)の
  頭文字を組み合わせた造語であり、これらの領域を重視し、文理を横断した課題解決型や探求型の創造的教育の事を指します。


『STEAM Lab』18校の活用事例&インタビュー記事はこちら

「STEAM Lab模擬体験ブース」

DISわぁるど 2024 in 長崎では、STEAM Labを再現した「STEAM Lab模擬体験ブース」にて、以下の製品をご紹介いたしました!

①教員向け高性能デスクトップPC(raytrek)
raytrekの製品詳細はこちら
②3Dプリンター(Bamboo Lab)と小中校向け3DCADソフト(作ってみよう!)
Bambu Labの詳細についてはこちら
作ってみよう!の詳細についてはこちら
③動画・画像編集ソフト(Adobe Express)とクロマキー合成(高性能カメラ・グリーンバック)
Adobe Expressの詳細についてはこちら

また、当グループ主催のミニセッションを開催し、2024年度より当社と「STEAM教育実証研究」にご協力いただいている福岡県飯塚市教育委員会様、ならびに実証研究校である飯塚市立飯塚鎮西小学校の合田賢治校長先生にご登壇いただきました。セッションの内容はレポート第2弾にて詳しくご紹介しておりますので、是非ご覧下さい!
~飯塚市 STEAM 教育実証研究~「DIS わぁるど in 長崎」教育 ICT 推進グループ セッション登壇レポート

①教員向け高性能デスクPC(raytrek)

「raytrek」は、株式会社サードウェーブが展開する法人向け高性能PCブランドです。今回は当社と共同展開したDXハイスクール専用モデルのデスクトップPCを展示いたしました。

DXハイスクール推奨PCとして、『エントリーモデル』『ミドルエンドモデル』『ハイエンドモデル』の3グレードにてご用意がございます。農業・工業高校等の専門的且つ高度なデータ処理を必要とする学校においても、ストレス無く使用していただいており、各自治体・学校様のご要望に合わせて幅広くご活用いただけます。
情報Ⅱでは、より高度なデータ処理機能が必須となっており、児童生徒がストレスなく学習するためにも必要な環境づくりの一環となりますので、ぜひ導入をご検討下さい。

高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)とは?


2024年度より文部科学省が実施している『高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)』とは、高等学校段階におけるデジタル人材育成強化を目的として全国の高校1,000校に対して1,000万円の補助金で環境整備を支援する施策です。高度なプログラミングや文理横断的な探究学習・新設された『情報Ⅱ』や数学の履修推進を目指して、2024年度は全国の高校約2,3割の1,010校(公立746校・私立264校)が採択されました。2025年度も継続が発表されており、新規200校に対して1,000万円・継続校は500万円の支援が予定されております。採択基準として①情報Ⅱの受講生徒の増加、②STEAM教育の環境整備を掲げており、高性能PC、3Dプリンター、3DCADソフト、動画・画像生成ソフト、レーザーカッターやドローン、360度カメラや電子黒板・プロジェクター等が支援対象となっております。

高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール):文部科学省

2023年度より新設された『情報Ⅱ』

STEAM教育やDXハイスクール事業により、学校現場では情報活用能力の育成が必要とされています。
情報Ⅰでは、「法規・制度」「情報モラル」「プログラミング」「データサイエンス」をメインで学習していたのに対し、
2023年度より高校の選択科目として新設された情報Ⅱでは、下記「DXハイスクール推奨PC×モデル別活用用途 比較表」にあるような「AI」「コンテンツ制作」「モデル化・シュミレーション」等々の学習において、生徒自らが課題発見・データ収集分析するプロセスを重視しており、主体的な情報活用をメインで学習します。デジタル人材育成のための学習を効率的に進めるために、ストレスなく動作するraytrekなどの高性能PCが求められています。

各モデルごとの詳細や活用方法等は以下をご確認ください。
DXハイスクール用PC raytrekの製品情報はこちら(株式会社サードウェーブ HP)


DXハイスクール推奨PC×モデル別活用用途 比較表

用途 ソフトウェア ハイエンド
raytrek
4CHRS-DXH
ミドルエンド
raytrek
4CMB-DXH
ハイエンド
raytrek
4CEW-DXH
データサイエンス ビックデータ・モデリング 統計 処理ソフトウェアR
Kaggle / Excelソルバー
プログラミング システム製作・デバック Python
Anaconda / Scratch
eスポーツを活用したPBL教育 NASEF教育コンテンツ Minecraft
ぷよぷよ
デザイン 画像・イラスト・映像制作 Adobe Creative Cloud
AI Deep Learning・画像認識 Neural Network Console
IBM Watson
3DCAD 設計・3Dプリンター Autodesk
Solidworks / ARES
ゲーム制作 プログラム・CGデザイン Unreal Engine
Unity
VR VR・メタバース Horizon World
Steam VR / cluster
ドローンシミュレーター ドローン操縦の練習 SOTEN VIRTUAL
TRAINER

…すべてのモデルで対応可能です。

グッドデザイン賞を受賞した『raytrek』DXハイスクール専用モデルの最大の特徴とは?


①メンテナンスが簡単
フィルターが磁石で取り外し可能!
忙しい先生方でも、定期的なメンテナンスを簡単に実施いただけるため、長期的にご使用いただけます。

②優れた冷却性
高性能PCは熱が溜まりやすく冷却性が必要不可欠!
水冷システムや最大6基のファン搭載可能で、最新な高性能パーツでも十分な冷却機能を保持しており、ストレス無くご使用いただけます。

③盗難防止用の特殊ねじ
市販のドライバーでは取り外し不可!頑丈なねじを搭載。
高価なPCパーツの盗難防止になり、セキュリティ面においてもご安心いただけます。

②3Dプリンター(Bamboo Lab)×3DCADソフト(作ってみよう!)

STEAM Labでは、小学校から大学まで校種を問わずに『3Dプリンター×CADソフト』を導入いただいております。

中学校学習指導要領解説では、解決策を具体化する手立てとして3Dプリンターや3DCADソフトを活用し試作させることが例として提示されています。中学校教材整備指針(案)には8人に1台の導入・特別支援校教材整備指針(案)には3人に1台の導入が推進されております。

STEAM Labにて『3Dプリンター×3DCADソフト』は、幅広い教科・場面で活用されています。ネームプレートなどの造形物制作を通したデザイン学習・課題解決型学習や、社会科の授業で地形図を立体に作成し起伏についての理解を深めたり、バリアフリーのお助けグッズ開発し地域の方々との連携を深めるなど、小学校から高等学校までの発達段階に応じて、授業設計に取り入れることができます。

3Dプリンター(Bamboo Lab P1S)の特徴とは?


①マルチカラーに対応!
『Bamboo Lab P1S』は多色造形が可能です。
最大4台のAMSで16色の表現ができるため、児童生徒の創造できる幅が広がります。
※別途、AMSハブの購入が必要になります。

②品質を保ちつつ、速度向上!
手のひらサイズの船を20分程で印刷できる驚きのスピード!45分の授業時間内に完成できる点も先生方からご好評いただいております。
品質にもこだわり抜いており、細かなデザインの作品も再現することができます。

③自動レベリング機能
多くの児童生徒が行き交う学校現場では、3Dプリンターを設置している机への振動や衝突などが原因で印刷にずれが生じることもあります。
『Bamboo Lab P1S』は、そういった印刷のずれを修復してくれる「レベリング」を印刷前に自動的に行います。

『Bamboo Lab P1S』についての詳細はこちら

3DCADソフト(作ってみよう!)の特徴とは?

小中学校では、3DCADソフトを操作したことがない児童生徒も多いため苦手意識を持たれることがあります。そんなお悩みを解消できるのが、この『作ってみよう!』という3DCADソフトです。操作方法がシンプルなため、児童生徒がどんな形を作りたいのかという点に集中して学習することができます。3DCADソフトの操作経験が無い児童生徒からも、「思ったより簡単に操作できた!」という声が多く、苦手意識を解消し、積極的に取り組んでもらえているようです。

「作ってみよう!」の詳細はこちら

③Adobeの動画・画像編集ソフトと画像合成(クロマキー)

Adobe Creative Cloudは、Illustrator・Photoshopなどの20以上のデスクトップアプリ・モバイルアプリが利用可能であり、小中高校それぞれの発達段階に合った探究活動・創造的な学びにご活用いただけます。STEAM Labでは、Illustratorを使ったイベントポスター制作・パッケージデザイン学習、Photoshopを使った絵はがき制作・Tシャツのデザイン、Adobe Premiere Proを使い本格的なドキュメンタリー映画の制作や卒業生に贈る卒業動画の制作・オンライン配信等々、小中高校様々な場面で活用いただいております。
特に、高度なデータ処理を必要とする映像制作では、STEAM Lab内に整備した高性能PCが役に立ち、作業効率が格段に上がったと実証校よりご好評いただきました!

Creative Cloud教育機関向け | 小・中・高等学校

STEAM Lab実証校の成果と今後の課題

STEAM Labでは、3Dプリンターや Adobe Creative Cloud等の最先端のICT機器を活用した学習を通して、今まで頭の中にあったアイデアを具現化できるようになり、児童生徒が創造性を発揮できる機会が増加しました。児童生徒の興味関心が向上し、授業だけでなく放課後もSTEAM labに訪れて部活動に夢中になる児童生徒や、STEAMに関係する職種に興味を持ち始める児童生徒がいるそうです。今後も教員・児童生徒のスキルを向上させていくことで、将来の可能性の幅を広げることが期待できるでしょう。

当社は「STEAM Labの構成提案」を全国で行っており、今回のブースでご紹介した最新機器・ソリューションを中心として、「文理を横断し創造的教育」を実践できる環境づくりのご提案を実施しております。
今後も展示会・イベントにて、最新機器・ソリューションをご紹介させていただきますので、具体的な事例や詳細については是非ご来場下さい。教育ICT推進グループの出展状況につきましては、教育ICT総合サイトイベントページ並びにFacebookにて随時お知らせいたします!

『STEAM Lab』18校の活用事例&インタビュー記事はこちら
教育ICT総合サイト『イベントページ」はこちら
Facebookはこちら

次回は、福岡県「飯塚市教育委員会」様、STEAM Lab実証研究校の飯塚市立鎮西小学校の合田賢治校長先生によるセッションレポートを掲載いたします!学校目線での活用方法・授業事例を体感いただける記事となっておりますので、是非ご確認下さい。

~飯塚市 STEAM 教育実証研究~「DIS わぁるど in 長崎」教育 ICT 推進グループ セッション登壇レポート