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文部科学省推奨スペックに準拠した「dynabook K50」でコスト負担を抑えたICT環境整備をK-12 世代に提案する

2020年04月08日 記事

児童生徒1 人あたり1 台のタブレットPC 環境は、文部科学省が以前から整備目標として掲げていた。しかし、実際の整備状況を見ると多くの学校現場で進んでいないのが現状だ。その背景には教育ICT 環境整備に対するコストの大きさがある。Dynabook は、その導入コスト負担を抑えた教育用の2in1 デタッチャブルPC を開発し、教育現場への提案を進めていく。その戦略を聞いた。

ICT環境整備を阻むコストの課題

電子黒板や書画カメラ、指導者用のタブレットPCなど、一部ICT機器の導入は進んでいるものの、児童生徒1人につき1台のタブレットPCの整備は、まだまだ進んでいない教育現場が多い。その背景にあるのは、コスト負担の大きさだ。そのコスト課題を解消するため、文部科学省は「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)」の中で「安価な環境整備に向けた具体的モデルの提示」を打ち出した。パブリッククラウドの利用や、安価なPC端末の選定などが提示されており、地方自治体に対してコスト負担を抑えつつ、学びに適したICT環境整備の具体策が示されている。

以前から学びのICT環境整備に力を入れていたDynabookは、この具体的モデルに準拠した学習者用コンピューターとして、10.1インチの2in1デタッチャブルPC「dynabook K50」を2019年10月29日に発表している。本製品はハードウェアキーボードを標準搭載し、バッテリー稼働時間や質量など、文部科学省が推奨する「学校の実情を踏まえた安価に環境を整備するためのモデル例」に記載された学習者用コンピューターの基準を十分満たす端末だ。2020年1月から販売を開始する予定で、実売価格5万円前後を見込んでいる。

キーボードにこだわった2in1 端末

Dynabook 国内B2B営業本部 文教営業部 部長の植林冬樹氏は本製品について次のように語る。「文部科学省による推奨スペックでは本体重量が1.5kg未満、モニターサイズが9~14インチ程度と学習に求められる水準が指定されており、dynabook K50はそれらに準拠した端末です。特にキーボードについては、推奨スペックにおいて『小学校中学年以上ではハードウェアキーボードが必須』と指定されているため、タブレットとしてもノートPCとしても使える2in1タイプの端末を開発しました」
特に学習用端末としてこだわっているのが、キーボードからタブレット(モニター部分)を脱着できるデタッチャブルタイプを採用した点だ。昨今の2in1端末の多くが、タブレット部分にキックスタンドを搭載し、カバーキーボードを装着することでノートPCのように使用する。しかし、このスタイルは学校現場で活用する上で課題があると植林氏は話す。
「小学校や中学校の学習机は小さく、キックスタンドを立ててPCを操作しながら教科書やノートを開くにはスペース上難しいケースが多くあります。キーボードとドッキングできるデタッチャブルタイプであれば、キックスタンドのスペースが必要なく、安定して使えますし、スペースが狭いことで端末を机から落としてしまうリスクも軽減できます」(植林氏)
キーボードの作りにもこだわっている。日本国内においてスタンダードなJIS 配列を採用している点はもちろん、キーピッチ17mm、キーストローク1.2mmの打鍵感のあるキーボードによって、誤入力を防止している。キートップの印字も見やすく配置し、視認性も高めた。

 

文部科学省による学習者用コンピューターの整備指針に準じた10.1インチ2in1 デタッチャブルPC「dynabook K50」。打鍵感と視認性に優れたJIS 配列キーボードや充電式アクティブ静電ペンによって児童生徒の学びをアウトプットしやすく、学習効果の向上が期待できる。

学校での活用に最適なEVA素材のタブレットケースも開発。丸みがあり適度に柔らかい形状で、児童生徒に優しい設計だ。

実証研究の成果を踏まえたモデル提案

学習者用の端末として提案するからこそ、バッテリー稼働時間も重要だ。「約16.0時間のバッテリー稼働時間を実現しながらも、急速充電『お急ぎ30分チャージ』に対応しています。長時間稼働に対応したバッテリーでも、十分な充電時間を家庭で確保できるとは限りません。お急ぎ30分チャージを使えば、万が一授業前にバッテリー不足に気付いてもすぐに充電可能です」と植林氏。また、オプションとなるが、充電式アクティブ静電ペンが付属している。このペンも充電用USB Type-C アダプターを利用することで、本体に接続するだけで充電可能だ。
Dynabook では、タブレット端末を活用した主体的・対話的で深い学びへの取り組みとして、島根県益田市、東京学芸大学と連携して実証研究事業を行っている。同社が提供している教育ICTソリューション「dynaSchool」とWindowsタブレット「dynabook Tab S80」に加え、プロジェクターや電子黒板などの表示機器のみを活用した、ICTを活用した新しい学びを実践している。植林氏は「dynaSchoolには、サーバー設置不要でシンプルに使える授業支援ソフトウェア『dynaSchool Support』など、学校現場でICTツールを活用する上で必要なソフトウェアが用意されています。競合他社の授業支援ソフトウェアと比較すると機能がシンプルで、学びに必要な最低限の機能しか備えていません。しかし、そのシンプルさが学校現場の教員にとっては使いやすく、どの自治体のどの学校でもICT教育に活用できるツールです」と語る。導入コストも抑えられるため、冒頭に述べたようなコスト課題からICT環境整備に二の足を踏んでいるような自治体に対して提案がしやすいのだ。
「政府が2019年末に閣議決定した経済対策では、2023年度までに児童生徒が1人につき1台の端末を持ち活用できる環境整備に向けての財源支援をはじめとした『GIGAスクール構想』が盛り込まれており、教育現場向けの端末は来年度非常に需要が高まると見込んでいます。当社ではK-12世代に向けたICT教育提案として、実証研究の成果をもとにdynabook K50とdynaSchoolを軸とした学びを提案していきます」と植林氏は語った。

 

島根県益田市においてタブレットを活用した実証研究に取り組んでいる。タブレットと表示装置、dynaSchool の一部ソフトウェアを利用し、シンプルで他の自治体に横展開しやすい学習モデルの構築を目指している。

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