STEAM Lab 活用事例
STEAM Lab活用の目的、ねらい
工作(ハード)とプログラ三ング(ソフト)を自由に行き来しながら創作活動ができるようにする。
1.光れ、レイン棒 科目:複数教科+学校行事(展開計画参照) 学年:2年
活用実績事例(サマリー)授業での活用
教科 | 学年 | 単元名 |
複数教科+学校行事 (展開計画参照) |
2年 | 光れ、レイン棒 |
【授業の目標】
・身近な生活のさまざまなところでコンピューターが使われていることが分かる。【知識および技能】・LEDを任意の色に光らせるプログラムに入力する数字を考える。【思考力、判断力、表現力など】
・相手意識をもってコンピューターを使った問題解決に取り組もうとする。【学びに向かう力、人間性など】
【展開計画】
次 | 時 | 学習活動 |
1 | 1 | ・卒業生を送る会の出し物を話し合う(学活)。 |
2 | ・「マイクロビット・レイン棒」を作る(プログラ三ング教育)。 | |
3 | ・歌の練習をする(音楽)。 | |
4 | ·3Dプリンターでネームプレートを作る(学裁)。 | |
5 | ・卒業生を送る会で歌を披露し、ネームプレートを贈る(学校行事)。 | |
2 | 6 | ・ネームプレートのデザインをする(学裁)。 |
7 | ・レーザー彫刻機でネームプレートを作る(学裁)。 | |
3 | 8・9 | ・マイクロビッ刀を作る(プログラ三ング教育)。 |
10・11 | ・自分の作品を発表する(国語)。 | |
12 | •みんなで遊び、学習を振り返る(学活)。 |
授業の様子
■第1次『6年生の卒業を祝おう』
「マイクロビット・レイン棒」とは、ネオピクセルLEDテープを光らせ、ペンライトのように使うものです。本校では、学校行事に「卒業生を送る会」があり、各学年で出し物を披露することになっています。学級での話し合いの結果、LEDを使って提灯を灯した経験から、LEDを虹色に光らせて「にじ」の歌を歌うことに決まりました。これまでの教材は円形のLEDでしたが、見えにくいため、線状のLEDテープを使ってペンライトを作りました。演出として、歌の1番と2番のサビでは7グループ(赤橙黄緑青藍紫)に分かれてそれぞれの色に点滅させながら歌い、大サビで全員が虹色に光らせることになりました。プログラムについては、サンプルをあらかじめ用意し、児童は色の設定部分を変更しました。歌の練習は音楽の時間に行い、本番では7色に光るレイン棒を振りながら歌を披露しました。また、3Dプリンターで作った卒業生のネームプレートをプレゼントし、卒業を祝いました。児童は卒業生からのお礼を言われ、達成感を感じている様子が見られました。










■第2次『レーザー彫刻機を使ってみよう」
3Dプリンターで作ったネームプレートを卒業生に送った児童は、自分のネームプレートも作りたいと考えました。他の情報機器も使ってみようということから、レーザー彫刻機を使ったネームプレート作りに取り組みました。デザインはプレゼンテーション・ソフトを使って行いました。1枚のスライドを長方形のプレートに見立て、テキストや図形、描画などを使って作成しました。それを画像として保存し、レーザー彫刻機で出力しました。児童はレーザー彫刻を行うことが初めてであり、自分がデザインしたものが正確に出力されることに驚きの声を上げていました。また、コンピューターを使ったモノづくりの特徴や良さに気づく様子が見られました。





■第3次『光るおもちゃを作ろう』
第3次はTT形式(チーム・ティーチング)で行います。第8·9時では、T2が卒業生を送る会の様子を見たということから、家族(幼稚園児2名)に手作りのおもちゃで遊ばせたいという相談者役になります。T1は第1次と第2次の学習を振り返り、「レイン棒」のプログラムを応用して画用紙やレーザー彫刻で装飾すればさまざまな「光るおもちゃ(マイクロビッ刀)」になることを気付かせます。児童は「T2の家族」というユーザー意識をもち、サンプルプログラム(振ったら光る)をもとにおもちゃのデザインや光る色の範囲を決める数字を考えました。そのように、自分なりの「光るおもちゃ」を構想し、制作を進めていきました。全体指導をT1、レーザー彫刻機の操作をT2が行い、児童の制作活動を支援できる体制をとりました。
第10·11時では、作ったおもちゃをT2に紹介するためのプレゼンテーションを行いました。スライド資料を作成し、T2へおもちゃの特徴や工夫点、おもちゃに込めた思いなどを発表し、講評をもらいました。児童は、発表を聞き合い、自分にはない工夫やアイデアに気付き、「もっと作りたい」など、次への創作活動への意欲高めている様子が見られました。
第12時では、作ったおもちゃで実際に遊びました。各々がイメージするキャラクターになり、剣や魔法の杖に見立てておもちゃを光らせ、楽しむ様子が見られました。その中で、振り方が強いと折れてしまったり、光っている時間が長く、次の技を出すまでに待たなければならなかったりするなど、実際に使うことでおもちゃを評価し、改善点を見出すことができました。本来であれば改善点をもとに修正・改善をする必要がありますが、時数の関係で割愛しました。最後に学習全体を振り返り、身近にある分岐処理や、生活の中でコンピューターが役立っていることなどを学びました。














その他、活用の成果
教員の感想
このようなコンピューターを使った問題解決型の学習活動を行うにあたり、はじめに教材の基本操作を習得したり、プログラムを理解したりする活動が重要であり必須であると感じました。それは、第1次でmicro:bit、第2次でレーザー彫刻機に焦点化した学習を経たことが、第3次の自由な発想や創作活動へとつながったと考えるからです。それらの学習経験を基にしたプログラ三ングやモノづくりを通して、歌の披露や、プレゼンテーションなどの対話的な活動もあり、プログラ三ング教育を中核としてさまざまな教科の学びを結びつけた学習展開にすることができたと考えます。
児童·生徒・学生の感想・変容
単元を通して、すべての児童が積極的に活動している様子が見られました。また、意見やアイデアを話し合ったり、プログラ三ングの方法を教え合ったりと、協働的に取り組む姿が印象的でした。質問紙調査の結果、④を除くすべての項目で平均点が4を超える高評価でした。そして、「だれかがこまっている時、コンピューターを使ってだれかのこまりごとをかいけつしたいです」、「先生(T2)の子どもがよろこぶといいです」などのコンピューターを使った問題解決への意欲や、対象に喜んで欲しいという相手意識に関する自由記述が見られました。また、活動中も適宜T2に「雷は好き?」、「青色は好き?」といった質問をする様子も見られました。これらのことから単におもちゃを作るのではなく、誰かのために考えたり作ったりすることが創作活動の原動力となっていたのではないかと推察されます。このように、誰かの困りごとを解決したという達成感や経験は、次の活動の意欲や力となって発揮されると考えられます。
■ 質問紙調査の結果(5件法で21人が回答)
質問項目 | 平均 | SD |
①くらしの中でたくさんのコンピューターがつかわれていることがわかりましたか。 | 4.71 | 0.64 |
②「もし~ならば」のめいれいをつかうとどのようなうごきになるかがわかりましたか。 | 4.38 | 0.74 |
③したいうごきにするための数字を考えましたか。 | 4.14 | 1.35 |
④「もし~ならば」をおもった通りにつかうことができましたか。 | 3.95 | 1.28 |
⑤だれかのこまりごとを、コンピューターをつかってかいけつしたいですか。 | 4.52 | 0.75 |
⑥くらしの中にあるコンピューターのしかけやしくみのことをもっと知ったりつかったりしたいですか。 | 4.92 | 1.06 |




今後の課題
・中期的な学習になるため、micro:bitなどの教材を独占する期間が発生しました。各教材は1クラス単位分であるため、今後の活用が進めば教材が足りなくなることが想定されます。
・レーザー彫刻は塗りつぶしのない枠線のみでデザインしたものでも出力に5分程度かかるため、2台体制で行いました。今回はT2が専属で操作することができましたが、全体指導と機器操作を1人で同時に行うことは難しいと考えられます。指導体制や学習内容の検討を計画的に行う必要があります。
・今回の学習の準備として「ストローを2本繋ぎ、LEDテープを中へ通す」、「ダンボールを細長く裁断する」ことを児童の人数分行いました。さらに、カラーマジックや、セロハンテープなどの道具の準備、作業場所の設置などを事前に行う必要があり、多くの時間と手間がかかりました。このような授業を継続的·系統的に行うためには、教材研究の時間を確保できるよう、教員1人あたりの持ち時間や校務分掌を含めて校内体制を整えていく必要があります。
2.世界に1つだけの町 教科:複数教科(展開計画参照) 学年:2年
活用実績事例(サマリー)授業での活用
教科 | 学年 | 単元名 |
複数教科(展開計画参照) | 2年 | 世界に1つだけの町 |
【授業の目標】
・情報技術とは何かが分かる。【知識および技能】・意図した動きにするために工夫したり、試行錯誤したりする。【思考力、判断力、表現力など】
・より良い社会づくりに向けで情報技術を活用しようとする。【学びに向かう力、人間性など】
【展開計画】
次 | 時 | 学習活動 |
1 | 1 | ・レゴWeDo2.0の基本操作とLEDを光らせるプログラムを知る(プログラ三ング教育)。 |
2・3 | ·モーターを回るプログラムを知り、応用できるものを考えて作る(プログラ三ング教育)。 | |
4 |
・人感センサーの働きと音を鳴らすプログラムを知り、応用できるものを考えて作る (プログラ三ング教育)。 |
|
2 | 5 |
・「ぐるっと回る線路」を作り、1つの町のマップとしてつなげる (算数/情報モラル・セキュリティー教育)。 |
3 | 6 | •高い建物と低い建物を比べ、特徴を考える(学活)。 |
4 | 7・8 |
・・レゴWeDo2.0やペーパークラフトを使って世界に1つだけの町を作り、 身近な情報技術に気付く(プログラ三ング教育)。 |
9・10 | ・作った町についてスライドにまとめて共有し、工夫や感想を伝え合う(学活)。 |
授業の様子
■第1次『レゴWeDo2.0の基本操作』
レゴWeDo2.0のアプリにはサンプルプログラムとして、「光るカタツムリ(LEDを光らせる)」、「扇風機·人工衛星(モーターを動かす)、「スパイロボット(人感センサーを使って音を鳴らす)」などが用意されています。そこで、教材の基本操作の習得とプログラムの応用を目的に、プログラ三ング活動を行いました。レシピ通りに作った後、基本プログラムを参考にブロックを追加したり、引数の値を変えたりするなど、自分の意図した動きになるようにプログラムを組みました。また、髭剃りや防犯カメラなど、同様のプログラムを使って他に何ができそうかを考えて外側も作り変えました。学習の最後には、身の回りでLEDやセンサー、モーターが活用されていることにも気付けるように留意しました。









■第2次『わくわく算数ひろば』
算数の自由研究の一例として、直線、十字路、曲がり角の3種類の線路カードを使って線路をつなげる学習が示されています。そこで、この学習をもとに、個人でつなげるだけではなく、学級全体で線路のつながった大きなマップを作成することとしました。実際にでき上がったマップは1通りですが、それぞれの作ったものを画像データとして共有し、自由に組み合わせて、自分だけのレイアウトも作りました。
ここで、画像データは簡単に複製したり操作したりできる良いところがありますが、その反面、流出や無断使用の危険性もあることにも触れ、情報モラル・セキュリティー教育としての側面ももたせました。





■第3次『高いと低い』
高い建物と低い建物が揺れと風に対して強いかどうかを検証しました。まず、ペーパークラフトを用いてビルと家を作り、どちらが強いのか、仮説を立てました。次に、揺らしたり扇いだりして仮説が正しかったかどうかを確かめました。その際、Keynoteを活用し、結果を表にまとめました。最後に、表をもとに考察し、おへそ(重心)が低い方が揺れや風に強いということに気付き
ました。仮説を立てて実験し、考察するという一連の検証活動を通して、理科のない低学年においてSTEAM教育のSの要素の育成を図りました。


■第4次『世界で1つだけの町』
第3次までに、レゴWeDo2.0でのプログラ三ング、線路のマップ、ペーパークラフトに焦点を当てた学習を行ってきました。それらを第4次で集結させます。線路のマップ上に、ペーパークラフトやレゴWeDo2.0を使って「世界に1つだけの町」のジオラマを作ります。誰もが過ごしやすく、訪れたくなるような町を構想できるように、生活科の町探検の学習も振り返りつつ、制作活動を行いました。児童は、それぞれに、光る町のシンボル、プロペラが回る救急ヘリコプター、音が鳴る噴水など、さまざまなアイデアを形にしていきました。学習の最後には、自分たちが暮らす町にも生活を支える仕組みや工夫がたくさんあり、それらは情報技術によって支えられていることを学びました。また、でき上がった町の様子をスライド資料にまとめ、ロイロノート・スクールで共有し、学びをポートフォリオ化していきました。






その他、活用の成果
教員の感想
プログラ三ング教材の基本操作、算数や学活の学習活動といった個別の学びを集結させる形で町のジオラマを作る学習を行うことができました。これは教科の学びを教科の中で終わらせない脱サイロ化の一例になり、STEAM単元へ入る前のプレ STEAMのTやEの学びにも位置付けられると考えます。
児童·生徒·学生の感想·変容
第4次の創作活動の際に、操作が分からないといった児童はおらず、第1 ~ 3次の学習が、既習事項として定着しており、インプットとアウトプットを明確にして学習活動に臨むことができたと考えます。授業後に実施した質問紙調査では、すべての項目が高得点であり、「町を作るのにプログラムが使われている」、「暮らしを農かにしたい」などの記述が見られました。これらのことから、情報技術が自分たちの暮らしを支えていることに気付き、コンピューターを使ってより良い生活にしようと考えた児童もいると考えられます。
■ 質問紙調査の結果(5件法で19名が回答)
質問項目 | 平均 | SD |
①情報技術(じょうほうぎじゅつ)とは何かがわかりましたか。 | 4.89 | 0.31 |
②プログラムをもっとよくするために何かいもためしてくふうしましたか。 | 4.86 | 0.36 |
③プログラムをもっとよくするために何かいもためしてくふうしましたか。 | 4.62 | 0.97 |
④もっとよいくらしにするために情報技術(じょうほうぎじゅつ)を正しくつかおうと思いますか。 | 4.9 | 0.31 |




今後の課題
・基本的なプログラムしか習得していなかったため、アイデアを変更せざるを得ない児童もいました。基礎部分の時間を確保するためのカリキュラム・マネジメントが求められます。
・世界に1つだけの町を作る目的が明確にできませんでした。問題意識やユーザー意識をもって創作活動に臨めるようにする必要があります。
・STEAM教育の一部に位置付けるとするならば、デザイン思考の各ステップに沿って行うことが望ましいと考えています。
STEAM Lab 実証研究校インタビュー

1980 年に設立された兵庫県の加東市に位置する兵庫教育大学附属小学校は、教員養成フラッグシップ大学の指定を受けた国立大学法人兵庫教育大学の附属小学校として、 「人間として生き抜く力」を目標に掲げた教育が行われています。縦割り班による学年を超えた教育活動や、教科担任制の導入による専門性の高い学習活動が行われているのも大きな特色です。自らの強い意志を持って未来を切り開いていく子どもの育成に向けた教育と ICT の関わり、 そこに携わる STEAM Lab の役割と活用事例について、兵庫教育大学の森山潤教授と永田智子教授にお話を伺いました。
時間と場所に縛られない学び。その拠点としての STEAM Lab
同校では、 GIGA スクールの一人一台端末を貸与し、 学校の授業はもちろん家庭学習や連絡手段として幅広く活用を行ってきました。後のネットワーク環境整備によって学校敷地内のほとんどで接続ができ、 さらに家庭でも Wi-Fi 環境が整えられており、 時間や場所を問わず自主的かつ主体的な学習環境が整っています。そんな同校は、 フラッグシップ大学に指定された兵庫教育大学と足並みを揃えて STEAM Lab を設置。まずは STEAM 教育に関するカリキュラムを研究する大学が STEAM 教育に対する考え方や指導方法などを整理し、 同校に所属する教職員に研修を実施。その研修を受けた教職員が習得した知識や技術を活かし、 実際に小学校における STEAM 教育を行います。STEAM 教育を行う際には、高性能 PC と 3D プリンターを備える STEAM Lab が活用され、 未来を担う子どもたちの興味と学習意欲をかき立て、 深い学びへと結びつける取り組みにつながっています。
身近な “困った” を解決に導く新しい STEAM 教育のカタチ
同校の STEAM Lab 導入時期は、 偶然にも校舎改修とタイミングが一致したため、 設置する部屋自体を改築するという抜本的な動きが取られました。高性能 PC を並べた部屋と、 自由にレイアウトが変えられる部屋の 2 つを合わせ、そこに STEAM Lab を設置。さらに国立大学の附属校という強みを活かし、大学のサポートによって高性能 PC を児童の数に合わせて増強したほか、 よりスムーズなモデル作成を行うために 3D プリン
ターも追加。さらにロボット教材やレーザー彫刻機なども設置することで児童の興味と制作意欲を高める工夫を行っています。そうした豊富な機器に囲まれた児童たちは、 総合的な学習の時間において、 身近な人たちの “困った” を解決することをテーマにプロジェクトを展開。事務職員が来客に気付きにくいという困りごとを解決するため、 来客を知らせるユニットの設置を提案。その筐体を児童たちがデザインし、3D プリンターで出力するといった具合に実践的かつ身近な人たちへの貢献活動にも STEAM Lab が活用されています。


誰かのためにチャレンジする。その意識の芽生えが大きな成長に
同校の STEAM Lab は、 授業の一環として地域への貢献にも活用の幅を広げています。例えば、 近隣のこども園に通う子どもたちが小学校に上がってくることを想定し、 勉強になるおもちゃを考え、 ロボット教材などを用いて、 それをカタチにするといった取り組みも行われています。また、 プログラミングの授業では、 micro:bit を活用し、 自分が通う小学校の玄関を飾ってみようという図工 × プログラミングの授業を展開することで学
校にも貢献。こうした取り組みを通じ、森山教授は「おおげさかもしれませんが、児童たちは他人の困りごとを解決したり、誰かのためにチャレンジするということを経験できます。それが自分たちも社会の一員となって何かを変えられるかもしれないという自己肯定につながっていますね」 と語ります。また、永田教授は「こうした児童たちの成長や物事に集中して取り組む姿勢を見ることで、教職員もよかったな、とやりがいを感じているように見受けられます」と、児童と教職員の双方にとってのメリットについて評価しました。


STEAM 教育を総合的な学習の時間のメインディッシュに
2023 年度から本格的な STEAM 教育を導入した同校ですが、 STEAM 教育とはいえ必ずしも STEAM Lab を活用しているのではなく、 Lab を使わない STEAM 教育の時間もあったと森山教授は振り返ります。それを踏まえ、2024 年度以降は、STEAM Lab をメインディッシュとした STEAM 教育のカリキュラム、授業デザインを行うための取り組みを行っていきたいと語ります。また、 永田教授は「STEAM 教育を行っていくうえで、 必ず話題になるのが評価の話ですね。その評価の規準をどうしたらいいのかという話を含め、 すべてをパッケージ化して提案しないと小学校の教諭は不安になると思います。そうしたことを踏まえた研修を行っていきたいですね」と今後の課題についても言及。また「小学校に上がってくる附属の幼稚園でも STEAM 教育を取り入れて、 幼小中大を通じた STEAM 教育の枠組みも検討したいですね」 と幼少時期からの一貫した STEAM 教育についての意欲を語り、インタビューを締めくくりました。
STEAM Lab 導入機材

• エプソンダイレクト株式会社
Endeavor ST50 スタンダード ・ モデル 26 台
• 27 インチ液晶モニター、 3D プリンター
• Adobe Creative Cloud 小中高校サイトライセンス
• 作ってみよう! Windows 版インストール ・ ライセンス
(デバイスライセンス)
• mBot2.0_JP(Dongle 付き)(教育版、 ブルーカラー)
【国立大学法人兵庫教育大学附属小】STEAMLab活用事例集 (PDF 35.8 MB)