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GIGAスクール構想の新課題!タブレット導入に不安を覚える教員を巻き込む方法

2020.09.03

政府が打ち出したGIGAスクール構想。その実現に向けて教育現場ではタブレットやPCの導入が進んでいます。しかし、教育現場では「授業でICT機器が使いこなされるか」という不安を抱える教員が見受けられます。その不安を取り除くために有効なのが、「ICT活用のきっかけを生み出す研修」です。では、授業で使える研修とはどのようなものなのでしょうか。本記事では、そのヒントや大切な視点をご紹介します。

タブレット導入で問われる「教員の意識」と「授業改革」

GIGAスクール構想の実現に向けて、教育現場でタブレットやPCの導入が進んでいます。時代の流れを見ても、EdTechのようなテクノロジーを活用した教育は必須といえるでしょう。しかし、学校教育の大部分はまだまだアナログによって成り立っています。

こうした状況を踏まえると、テクノロジーの普及に向けてどのような課題と向き合うべきなのでしょうか。いち早くタブレットやPCなどICT機器を導入した学校が直面している課題を元に、解決の糸口を探っていきましょう。

例えば、近畿大学附属高等学校。同校はタブレット端末を導入した授業の実施など、先進的な取り組みで知られている学校です。iPad運用のポリシーとしては、アプリのダウンロードやウェブサイトへのアクセスなど、児童・生徒による自由な使い方を許可しています。その結果、児童・生徒の可能性を広げるなど、授業だけでは得られなかった効果を上げました。

しかし、授業中にiPadで遊んでしまうなど、不適切なデバイスの使い方をしてしまう児童・生徒もいます。同校では、問題が起きたことを理由に禁止にしても、根本的には解決しないと判断。児童・生徒の情報リテラシーを伸ばす意識を持たせるべく指導にあたっています。

このように、今の教育現場では、「教員の覚悟」と授業の設計を組み立てる「授業設計力」が求められています。

ICT機器の活用に焦燥感を駆られる教育現場

先進的な取り組みを行う学校がある一方で、ICT機器導入に関して未だに不安を抱えている教育委員会は多いものです。その懸念事項として「授業でICT機器が使いこなされているのか」といった疑問があります。

OECDが調査した「ICT機器を用いて児童・生徒の学習を手厚くサポートできていると感じている中学校教員の割合」を示したデータによると、OECDの平均値は70%でした。この中で、日本は47カ国中46位という結果。数値としても、全体の半分にも満たないわずか約30%でとどまっています。これに反して、「授業におけるICTスキル専門能力開発の必要性が高いと報告している中学教員の割合」のデータをでは、日本の中学教員のうち45%が「ICTスキルは必要である」と回答しています。

これらのデータから、教育現場でのICT機器整備が諸外国に比べると劣っていることは明らかです。ただし、ICTスキルを向上させたいと感じている教員は多くいることも事実。活用したい意向はあっても、タブレット端末などICT機器を活用した授業を実践することができていない焦燥感が教育現場にあるとわかります。

その背景としては、各自治体や学校ごとの対応策がまとまっていないことがあるでしょう。このため、パソコンの操作がままならない教員をサポートする手だてが打てないという悪循環があります。このような状態を脱するためには、ICT機器を提供するだけではなく、教員のICTスキルを向上させることが急務といえます。

ICT機器を活用できるまでのサポート体制が急務

これまで見てきた通り、教育現場のテクノロジー普及には、適切なタブレットの選定することだけではなく、選定した上で教員をサポートすることが不可欠です。その中でも教育委員会の担当者は、プログラミング教育など、今後の学習環境の変化に適応できる指導研修の充実を重要視しています。

タブレットを用いた授業研修が一斉導入の起点に

タブレットの導入を推進するためには、教員の研修環境を整えなければなりません。ここでは市内全校児童・生徒へ1人1台のタブレット端末を一斉に整備した、ある自治体の事例を見てみましょう。

その自治体では、2014年12月に市内すべての小学校13校と中学校5校の児童・生徒に、1人1台のタブレット端末(Windows OS)を配布。普通教室には電子黒板(プロジェクタ型、黒板上部に設置)や実物投影機を常設し、デジタル教科書も設置してICT環境を推進しました。

当初授業におけるタブレットの活用は順調には進みませんでしたが、タブレット端末納入企業による教師を対象とした操作研修とICT支援員の配置によってサポートを実施。このように年間を通した研修によって、ICTを活用した授業を推進する情報教育リーダーを育成することができました。そして、その教員たちが率先して周りを巻き込むことで、周囲の教員の意識改革も同時に行うことができたのです。

さらに、タブレット端末活用に対する他の地域や学校の事例も頻繁に共有されるようになりました。学校によって、規模やクラスの人数が異なるため、今は少しでも多くの実践事例が必要です。このような研修を起点として、実践と情報共有、そこからの授業計画を繰り返すことで、タブレット活用を促進できたといえるでしょう。

活用のきっかけを生み出す教員研修

多くの教員が、ICT機器を活用した授業の具体的な実践方法が分からずに困っています。なぜなら、既存の学習内容を踏まえたICT活用法を実践ベースに落とし込んだマニュアルが存在しないからです。そのため、ICT機器を活用した授業はそれぞれの教員にゆだねられており、ただでさえ忙しい教員が疲弊しています。

また、教員の中には、活用したい意向はあるものの、スキルアップや知識の習得が難しいという声も多く見受けられます。そのため、タブレットの導入に消極的な傾向も見られます。このような状況だからこそ、使い方を教えるだけでなく、授業で使えるまでの研修を導入するなどの継続したサポートが必要です。


タブレット導入には、授業で使える研修が必須

これまで見てきた通り、今の教育現場に求められているのは、タブレットの使用方法だけでなく、授業で活用できるスキルです。教員自身もICT機器を扱うことの不安から開放されることを望んでいます。そして操作だけでなく、実際の授業に耐えうる、より実践的な授業計画の立案能力が必要です。

ダイワボウ情報システムでは、教員が安心して使える「ICT機器 / ソフトウェアの操作方法」の研修はもちろん。その上で「授業デザイン力を強化」する研修など、21世紀の子どもたちを教える教員に欠かせないスキルの向上を目的とした「教員向け研修サービス」をご用意しています。

タブレットの基本的な知識・操作方法に加え、アクティブ・ラーニングといった学習トレンドも取り扱っています。教育の変革が求められる今、GIGAスクール構想における教育ICTの実践を目指して、ICT機器の導入から使い方、定着までをサポートできる研修を検討してみてはいかがでしょうか。

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