提案ノウハウ

導入フェーズ教育ICT転換期

デジタル教材のメリットから学ぶ、販売店が提案すべきこと

2019.03.28

今や多くの教員にとって、学習にデジタル教材を活用するのは当たり前の感覚になりつつあります。文部科学省でも新学習指導要領の実施に向けて、学校のICT強化は一層進んでいます。しかし「初めてタブレットを導入した」いわゆる「ICT導入転換期」にある学校には導入後の活用が進まないケースが多く、販売店は導入以上の提案がなかなか進められないと悩むことが現状です。

そこで今回は、なぜ便利と分かっているのにデジタル教材の活用が進まないのかその理由を紐解き、どうすればICT機器の稼働率を上げることができるのか、その手法をご紹介していきます。

何故使われないのか①:「共有機器」として使われている

学力向上とICT環境の整備およびその活用を結びつけるのはもはや当たり前の時代であり、教員のほとんどはその重要性を既に認識しています。

また、各地方自治体が中心になり導入が進められ、今や教員が比較的指導に取り入れやすい電子黒板・プロジェクターや実物投影機などのデジタル教材を用いて、一斉学習において効果的に活用したり、実物投影機を用いて、児童生徒がグループ学習で作成した資料を表示して発表し合ったりすることなどが多くの学校で行われています。そして、次の段階として、必要な教科等において、1グループで1台や、一人1台のタブレット端末等を活用して授業を実施するなど、授業における段階的な活用が進められています。

「平成29年度学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果」によれば、平成30年3月1日の時点で、コンピュータ1台あたりの児童生徒数は5.6人、普通教室の電子黒板設備率は26.8%となり、全ての教室で生徒一人一人にタブレットが完備されている学校は少なく、各学年に1台など「共用機器」として導入が進められるケースが多いです。しかし、この「共用機器」として使われていることに、活用が進まない原因があるとされています。以下に具体的課題を3つ挙げていきます。

共用機材として導入されても日常的に活用できない

デジタル教材を導入し始めた学校では、共用のICT機器は職員室または専用の保管庫に保管されている場合がほとんどです。先生たちはICT機器・デジタル教材が授業で必要になる度に、そこから機材を運んで授業が終わったら戻すというルールのもと機器を活用しています。

しかし、こうした運用方法が要因となってICTを日常的に活用できない状況が生まれています。
例えば、電子黒板を活用しようと思い立った場合、先生は授業で使う教科書・プリントを持ちながら電子黒板を借りて運び出さなければなりません。
電子黒板はプロジェクターよりも大きな機材で重量もあるため、教室まで運ぶだけで重労働です。さらに、教室に到着した後も機材をつなぐ環境も整えるため各種機材をケーブルでつなぎ合わせてセットアップする必要もでてきます。電子黒板とスクリーンの焦点を合わせるために、教卓や生徒の机を移動しなくてはならないこともしばしばです。こうした作業で実際の使用開始までに最短でも10分は時間を消費することになるため、ICT機器・デジタル教材を使用する場合は授業時間が短くなってしまうという問題があり、定期的に活用することが困難となっています。

何故使われないのか②:知識・経験を持つ先生の不足

ある学校の事例をご紹介します。
全校生徒500名規模の学校に新しいデジタル教材として電子黒板とタブレットが支給されました。中でもデジタル教材を使った授業に関心のある先生(特に20代~30代前半)が授業に取り入れてみようとさっそく活用できそうな単元を探し、教材研究した後、授業で活用しようと決意します。

ここで注目して欲しい点が、「電子黒板とタブレットを使った授業案を一人で考えている」という場面です。
このような導入初期の学校で活用が進まない原因の一つに、現場の教員が使い方を模索しなければいけない状況にあることが挙げられます。使い方の説明は、付属の説明書を各自で読むか、情報機器担当の先生が研修を開き、教員に使い方を説明するケースがほとんどです。さらにその説明とは、単純に機械操作の説明だけであり、「どんな授業で効果的に活用できるか」という説明は、知識・経験が豊富な人材が不足しているため、ほとんどありません。そのため、活用意識の高い先生のみが時間をかけて試行錯誤し、教材化させるという「限られた教員」しか活用しないことが、稼働率を上げられない原因の一つとなっています。

生徒に使い方を説明して終わってしまう

ICTやデジタル教材を導入する場合、先生が生徒に機器の使い方を教えなくてはなりません。

例えば、生徒が初めてタブレットを使う場合、先生は最初に生徒に対して使い方を説明する必要があります。「先生、電源がつきません」「どこのボタンを押せばいいですか」「先生の示している画面が表示されません」など、各々でおこるトラブル対応で授業の半分を費やしてしまうことも多く、当初思い描いたとおりに授業を進めることができません。こうした状態が続いてしまえば、学習進度にも影響がでてきます。
学習指導要領が変更になり、学習内容が増えたことで授業時間の捻出にただでさえ四苦八苦している教育現場。そうした限られた授業時間の中、年間指導計画に沿って毎時間の学習進度がきめられているため、生徒に向けたタブレット活用方法の説明に割ける時間が皆無であるのが正直なところです。

こうした現状から多くの先生は共用のデジタル教材を活用した授業を行うことに抵抗を感じており、ICT機器やデジタル教材に対して「手間がかかる割に得られるメリットが少ない」というイメージをもってしまっているので、ICT機器・デジタル教材をせっかく導入しても稼働率を上げられていないのが現状です。

先生が使いやすい授業環境の構築を支援することが大切

では、これらの教育現場の課題をどのように解決していくべきなのでしょうか。

教員がデジタル教材に最も求めているのは「使いやすさ」です。デジタル教材は一度だけ使えばいいというものではなく、日々の授業のなかで継続的に使用するものです。そのため、デジタル教材には日常的に使うことができる利便性が求められています。

具体的には「授業での活用法」を教員が模索するのではなく、導入と同時に活用事例を準備し、その学校に合った活用法を併せて伝えることで、教員は具体的な活用イメージをもつことができ教材研究の時間を大幅に減らし、活用のハードルを下げることが出来ます。
また、機材準備の時間がかかり日常的に使うことができない課題に対し、簡単に準備、運ぶことができるツールを紹介するなど、準備時間を削減させることが、稼働率を上げる大きな要因となるでしょう。生徒への操作説明も時間をとることができない現状を踏まえ、生徒にとって使いやすいツールを提案することは必須といえます。

販売店が提案すべきこと「授業環境をデザインするサービスサポート」

以上のように、ICT機器がまだ十分に整備されていない学校に対してICT機器の導入を提案する場合、販売店は「いかに導入後スムーズに活用しやすいデジタル教材を提案できるか」という点に注意することが大切です。

事例でご紹介した通り、生徒の座席や教卓を移動させなければデジタル教材を活用できないようでは、本来のデジタル教材のメリットである「業務の効率化・授業の質向上のためのサポート」が果たせず、現場にとってただ負担となってしまいます。そうした状況を生まないためにも、教室の中で違和感なく溶け込めて、教員・生徒にとってストレスのない環境と活用法を提案・サポートすることできるデジタル教材を導入することが、さらに新しいツールを活用していく一助となっていきます。

そこでダイワボウ情報システムでは、先生・生徒が活用しやすいデジタル教材の導入支援をしております。実証研究による知見・ノウハウをもとに、先生・生徒を惑わせない工夫を施し、基礎的なタブレット操作を習得、またはサポートする環境をご提供しております。ご興味のある方は、ぜひご質問やお見積り依頼などのお問合せをお寄せください。

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