提案ノウハウ

導入フェーズ教育ICT未導入期

【元教師が教える】教育ICTの導入環境が整っていない学校が求めていること

2019.03.28

2020年度から本格実施される新学習指導要領にあわせて、学校のICT環境整備が求められています。
しかし、平成30年度までに「教育用コンピュータ3クラスに1クラス分程度整備」との目標があるのに対して、平成30年現在、コンピューターの設置数は小学校で6.4 人/台、中学校で5.5 人/台となっているのが現状です。

※参考:「優先的に整備すべきICT環境及びその機能について(論点メモ)」
    (最終閲覧日:2019年3月28日)
    http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shougai/037/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2017/04/18/1384303_04.pdfより


このように、ICT導入は思うように進んでいないのが現状で、たとえ機器が導入されていたとしても現場で活用しきれていないという教育機関が多いようです。教育ICTの導入を推進するためには、活用現場である学校の先生たちが「何を求めているのか」をしっかり理解したうえで、提案・サポートすることが欠かせません。

では一体、ICT環境が整っていない学校の先生たちはICT教材を勧めてくれる販売店の皆様に何を求めているのでしょうか。

今回は、ICTの導入に関与していた元教師の視点から、現場職員がICT教育において抱えているリアルな課題と、その課題に対してどのように提案・解決すれば効果的にICT導入を進めていくことが出来るのかをご紹介します。



<記事制作協力>
 依田恵実さん(元中学社会科教員(3年)長野県公立中学校)

~ ICT導入当時の悩み ~
機材が共用でプロジェクター準備に最短8分かかるなどの理由から、生徒にとってICTに触れる機会はイベント的存在になってしまっていた。もっとICTを活用して資料映像などを簡単に適切なタイミングで見せられる機会が欲しいと感じていたものの、導入から3年目にネットワークの切り替えが行われて画像DLがかなり困難になったことをきっかけに、学校内でのICT化が後退してしまった経験があった。

はじめに:未導入期の学校は「ICT機器がなくても授業は成り立つ」と思っている

ICT機器を本格的に授業に取り入れたことのない先生が多くいる学校では、ICTを導入することで生徒・教師が得られる具体的なメリットがイメージできていないため、そもそも必要性を感じていないケースが多いようです。

その原因は、ICT機器が「授業で必要なツール」として認識されていないことにあります。ではどの様にすればICT機器が黒板、教科書、プリント、ノートなどと同じように、授業の中で当たり前に使われる存在になるのでしょうか。ICT機器が必須授業ツールとして挙がらない原因を、ICTの導入に関与していた元教師の視点から探ります。

課題①:共用機材は移動・準備時間がかかり習慣化しない

中学校の移動教室の時間は10分です。先生はその間に、前の授業から職員室へ帰り、ノートパソコン・プロジェクター・ランケーブル・HDMIケーブル・延長コード・教科書・プリント・共用モニターを準備、教室へ運びます。生徒4~5人に手伝ってもらいながらも、最短で8分を要しました。授業のチャイムが鳴ると同時に授業を開始することは至難の業であるため、「それなら通常通りノートと教科書だけで落ち着いて授業を進めよう」と考えてしまいます。

ICTの活用をこれから始めようとしている教育現場では、最新機器を求めているのではなく、「教室で落ち着いて授業をスタートさせられる」環境に合わせたICT機器である、ということを認識しておく必要があります。

課題②:ICT活用をしたら授業の作り替えが必要になるのでは・・・と負担に感じている

日常の業務に忙殺されながらどうにか捻出する教材研究の時間。しかしICT活用が進む中、授業内容自体も抜本的に変更しなければならないのか…などの漠然とした負担感をもっていたり、ICTを導入した具体的な授業計画がなかったりするのが現状です。
そこで、「授業内容を変えなくても、明日からでも簡単に使えるICT活用法」など、導入のハードルを下げる提案・研修サービスが、ICT活用を促進させる手立てとなります。

課題③:未導入と導入後と比較して授業でどのような効果が得られるのか

校内でICT導入に積極的な先生が実践している授業で、明確な効果を感じられたことをご紹介します。ある数学の授業でPC教室を活用した際、机間指導※1が一段とはかどったそうです。理由は、「誰が・今・どの程度」の学習状況なのかが一目でわかり、困っている生徒に適切な指導をすぐに入れられ、もしくは画面上にヒントをだせたためです。

つまり、指導と評価が同時にできるので、評価自体の質もあげられるのです。このように未導入ではできなかったことが導入後にできるようになる具体的な効果が分かることで、ICT活用方法のイメージがつき導入を勧めることができます。
※1机間指導:授業中に、教師が席の間を歩きながら、個々の児童・生徒に対し観察や指導などを行うこと。

課題④:トラブル対応できる人が現場にいないと面倒

各学校に情報機器管理を担当する先生がいますが、ネットワークのトラブルなど、解決するには高い専門性がもとめられています。解決できない場合は、市役所に問い合わせ、市役所で対応できない場合、次は担当の販売代理店に依頼をかけ、改善・復旧するのは半日~2日後…その間にインターネットが使えなくなるなど、図り切れないトラブルが相次ぐので、様々なトラブルにすぐ対応できる人材が求められています。

課題⑤:壊してしまわないか・急な修理費が発生しないか

新しい機材を導入した際、先生が懸念する点は「壊してしまわないか」です。
思いもよらないところでモノを壊してしまうことは少なくないのが学校。さらに高額な機材になると膨大な修理代がかかることが考えられますが、修理代を予算化することはできません。そこで万が一に備えて修理代も含めるなど不安をけす提案をすることは、特に学校を運営している校長・教頭・教師にとって導入のハードルを下げることとなるでしょう。

学校・学校教育課が喜ぶ導入段階に合わせたトータルサポートが必要

以上のように、ICT導入が進まない学校の課題は、そもそも、どこでどの様に活用するのか、など漠然とした不安感が山積していることです。そこでいかに簡単に利用し続けられる手立てを提案できるかが導入後の稼働率を上げる要となります。

今回はその漠然とした課題を5つに絞ってご紹介しましたが、こちらのトータルサポートを行うことは、多くの学校様を抱える企業様が単独で行うことはとても困難です。

そこで
・環境に合わせたICT機器導入
・「明日からでも簡単に使えるICT活用法」など導入のハードルを下げる研修サービス
・トラブルが相次ぐ場合、すぐに対応できる人材
・修理代を予算化し、万が一に備えておく提案をする

以上のような課題に対応することは困難な場合、
私たちの場合、貴社に適した導入・設置支援、復旧障害教員向け研修などの運用支援までワンストップでご提案できますので、ご興味がお有りの方は是非お気軽にご質問・お問合せください。