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Office 365とG Suite、どちらを提案すべき!?
教育機関のニーズ別選定ポイントとは

2020.08.17

通信技術の発達やサービスの多様化を背景に、進化を続けるクラウドサービス。教育現場でもクラウドの活用にますます注目が集まっています。一方で、導入までには様々な障壁があるのも事実。どのようにクラウドの導入を進めるべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。今回の記事では、クラウドサービスの代表格であるOffice 365とG suite、それぞれの選定ポイントをご紹介します。

クラウド化で混在する様々な障壁

教育現場においてもクラウド利用のメリットが増えているものの、その普及はまだまだ限定的です。その背景にある、代表的な障壁をいくつかご紹介します。

そもそもオンプレミス管理が前提となっている

そもそも教育現場のICTシステムはオンプレミス管理を前提としています。校内にサーバーを設置し、維持運用を行うことが当たり前。サーバーへのアクセスも校内からのみとなり、リモートでの仕事を想定していません。そのため、「そもそもクラウドを導入することで、どういったメリットがあるのか」を共通認識とする必要があります。

セキュリティ面での不安がある

教育現場では、児童生徒の成績情報など多くの個人情報を扱います。そのため情報の取り扱いについても様々な制約が存在します。当然、システムのセキュリティ対策は必須とされています。

一方で、教育委員会はシステムに関わる知識が十分とはいえず、クラウドシステムの設計・構築に自信が持てないことで、二の足を踏んでしまうという意見も。場合によっては、過度にセキュリティ品質の高い高価なサービスを検討してしまうなど、クラウド活用を妨げる可能性があります。こうした背景を踏まえ、クラウド導入の知見を持った販売店やメーカーから情報を集め、適切な品質と価格でクラウド導入を進めていく必要があるでしょう。

クラウドを導入しても活用しきれない

全てのシステムにいえることですが、導入しても活用できればければ意味がありません。クラウド化が進み「学び方」「働き方」の自由度が高まる一方で、「どのようにクラウドを活用すればいいかわからない」といった教員が増えることも懸念されます。

そこで、クラウド化によるICTの汎用性の高まりを前提として、教員のスキルアップ講座や共有カリキュラムを用意するなど配慮が必要になります。他にも、「そもそも校内にWi-Fi環境が整備されていない」「十分な予算を確保できていない」など課題は多岐に渡ります。まずはそれぞれの課題を整理し、それぞれの用途に適したプロダクトやサービスを選定することが重要です。

ICT機器導入進度でOSのニーズは変わる

では、システムを選定する上で重要なポイントは何でしょうか。その答えが、OSです。OSはシステムの土台となるため、安易に決めてしまうと後々足を引っ張ることもあります。そのため、「OSの目利きができるか」という点が販売店・メーカーの提案力を左右するといっても過言ではありません。

クラウド活用の障壁は山積していますが、その課題はICT機器導入の進み具合によって変わります。まずはICT機器導入の進捗ごとに、課題とニーズを整理します。

【未導入期】



タブレットPCをグループに1台程度所有しており、これから各教室に配備していくフェーズの学校や自治体を「未導入期」として定義します。このフェーズでは下記のような課題があります。





限られた予算でどのようにWi-Fi環境を整備するか?

これからICT導入を進めていくフェーズのため、デバイスの用意や校内インターネット環境の整備などやるべきことが非常に多いといえます。そんな中でWi-Fi環境を整備するため、極力予算を圧縮したいところです。

どのように授業を進めていくか?

これまでの黒板とプリントを使った授業からデジタル教材を使った授業にスイッチするためには、相当な準備が必要です。しかし、ただでさえ長時間労働が問題視されている教育現場において、これ以上教員の負荷を増やすのは得策ではありません。だからこそ、既成のデジタル教材を使うなどの配慮が欠かせないでしょう。

このように未導入期では、「Wi-Fi整備にかかる予算を圧縮できること」「既存のデジタル教材を用意し教員の負荷を減らすこと」が主なニーズとなるでしょう。

【転換期】



次に、タブレットPCを複数教室分確保しており、これから1人1台の導入を検討している学校や自治体を「転換期」と定義します。既にこのフェーズにいる自治体は、オンプレミスでシステムを構築しているケースが多いのでないでしょうか。転換期のフェーズでは下記のような課題があります。

クラウドへの移行に工数がかかる

既にオンプレミス環境でシステムを構築している場合、クラウドにシステムを移行する必要があります。移行に際してはゼロからクラウド環境をつくるのとは異なり、既存システムとの互換性を考慮する必要があります。

教員は新規OSに「慣れる」または「移行」する時間が必要

OSが変わるとインターフェースも変わります。システムを使う教員の負荷を軽減するという意味では、OSを変更せずにこれまで通りの使い方を維持することも重要でしょう。例えば、日本で実績の多いWindowsに比べて、G suiteはまだは馴染みがない方も多いのではないでしょうか。

転換期では、既存のシステムからの移行を前提にOSを選定する必要があります。具体的には「既存システムとの互換性」と「教員の立場から見た使い勝手の良さ」が主なニーズとなります。

ニーズ別「Office 365とG Suite」の選定ポイント

これまでの内容を踏まえて、ニーズの異なる「未導入期」「転換期」それぞれに適したoffice 365とG Suiteの選定ポイントをご紹介します。

~「G Suite for Education」 が適するケース~

既存のシステムがまだ存在しない未導入期の教育現場では「G Suite for Education」がニーズに合致します。主な特徴は、次のような点になります。

Wi-Fi初期コストの軽減

G Suiteは非常に使い勝手も良く、かつChromebook端末は通常のPCに比べて金額も安いというアドバンテージがあります。また、ChromebookはLTE接続が可能なタイプも出てきています。LTE接続を利用すればWi-Fi環境がなくとも高速かつセキュアな通信環境を実現できるため、初期コスト軽減に有効な選択肢となるでしょう。

充実したデジタル教材支援ツール

G Suiteは操作もOffice 365よりシンプルで、デジタル教材や授業支援ツールも充実しています。そのため、これから教材を準備する教員にとって強力なサポーターとなります。またG Suiteのユーザーはクラウドベースでの作業を半ば強いられるため、働き方をこれからデジタルシフトするスタートアップ状態の教育現場にとって心強いツールになるでしょう。

~「Office 365 Education」が適するケース~

既にオンプレミス管理で既存システムが存在する転換期の教育現場では、Office 365がニーズに適します。なんといっても既存システム・機器との相性が良く、移行に際するストレスを減らすことができます。

既存機器と相性が良い

現在日本国内の学校ではWindowsのシェアが高いため、既存システムもWindows OSで構築されているケースが多いはず。移行に際しても互換性のあるWindowsを採用することで移行の手間を減らすことができます。また、互換性のある周辺機器も多く、既存機器を流用できることも大きなメリットです。

教員にとっては既存教材を転用できる

教員にとってもこれまで馴染みのあるWindowsを継続して使うことができるため、ストレスを減らすことができます。これまでの教材もOffice製品で作成しているケースが多いため、Office 365を採用することで既存の教材をそのまま転用するこが可能です。

学校導入状況に即したOSを選定/提案することが重要

「どのようにクラウド化を進めたらいいのか?」悩みを抱える教育現場は全国にあります。ただ導入をするだけでなくクラウド活用を進めるためにも、学校のICT化の状況に即したOS選定が重要といえるでしょう。
・「G Suite for Education」は根本からクラウド化を考えている学校向け
・「Office 365 Education」はある程度オンライン化がすすんでいる学校向け


それぞれの特徴に分けた提案が、多くの課題を抱える教育現場を支援する秘訣となります。本サイトではクラウド化提案に役立つホワイトペーパーもご用意しておりますので、ぜひ提案時の参考情報としてご活用ください。