アフターGIGA

導入フェーズ

教職員・保護者から見た
アフターGIGAの課題と解消のために必要な取組みとは

2022.03.02

1人1台端末の整備が完了した現在、教職員や保護者の中にはITリテラシーやネットワーク環境などに不安を抱えている人が少なくありません。そこでこの記事では、アフターGIGAにおける課題を教職員・保護者の視点から紹介するとともに、課題の解消に成功した取組み事例も紹介します。

教職員・保護者からみたアフターGIGAの課題とは

文部科学省が進めるGIGAスクール構想により、ほとんどの小中学校で1人1台のタブレット端末整備が完了し、運用が開始されています。しかし、運用段階に入ったことで今まで見えてこなかった新たな課題が見え始めてきています。

そこで以下では、現場がどのような課題に直面しているのか、教職員や保護者の視点から紹介します。

リテラシー(使用方法)の課題

1つ目は、端末の使用方法などITリテラシーに関する課題です。授業での端末の活用方法に不安を覚える教職員・保護者は少なくありません。教員間でITリテラシーに差がある場合、高いリテラシーを持つ教職員ばかりに業務負荷がかかる可能性もあります

また、教職員のリテラシーが低いと、保護者とのやり取りや自宅学習での利用といった授業外での活用にも支障をきたします。保護者にリテラシーが備わっていない場合も、学校への連絡などに活用するハードルが上がってしまいます。そうなると、1人1台端末の効果を最大限に発揮できません。アフターGIGAにおいて、教職員や保護者のリテラシー向上は急務だということです。

環境(ネットワーク環境)の課題

2つ目は、ネットワーク環境に関する課題です。1人1台端末の運用が本格的に始まれば、従来よりも大幅にトラフィック量が増加します。その結果、授業で多くの生徒が同時に端末を利用する際に通信回線がひっ迫し、通信に遅延が発生することが予想されます。
GIGAスクール構想では校内の高速通信ネットワーク整備も掲げているため、こうした課題は今後解決に向けた動きがとられている可能性はあるものの、現状では課題と感じている教職員・保護者も少なくありません。

また、学校外でのネットワーク環境の整備も大きな課題です。たとえば自宅にWIFIの回線があるかどうかで、学校外でのICTを利用した学びの質に差が生じてしまいます。こうした家庭による格差を解消するためには、学校や教育委員会がWIFI環境のない家庭にポケットWIFIを貸与するといった対策が有効です。

このように、学校内外のネットワーク環境の整備が十分でないためにICT機器を活用できず、従来型の紙文化的(アナログ)な授業を続けざるを得ないと感じている教職員も少なくありません。ICT機器を有効活用するには、1人1台端末のトラフィック量に対応したネットワーク環境の整備が欠かせないということです。

使用規則の課題

3つ目は使用規則に関する課題です。児童生徒がYouTubeやゲームなど、学習とは関係ない用途で端末を使用するのではないかと心配する教職員や保護者も多くいます。さらに、インターネットを通じてトラブルに巻き込まれる懸念も小さくありません。

一方、安全・安心な端末の利用を求めるあまり、制限をかけすぎてしまうと、学習に利用できるサイトやサービスが限られてしまうデメリットもあります。そのため、フィルタリングの設定範囲など、制限と利活用のバランスを検討したうえで使用規則を定める必要があります
また、教員がネットリテラシーを身に着けたうえで、各学年における適切な端末使用の範囲などを決め、周知することも重要です。

アフターGIGAにおけるこうした課題を解消するにはどうすればいいのでしょうか?そのヒントとして、続いてはこれらの課題に対処した事例を紹介します。

アフターGIGAにみられる3つの課題の対策事例

以下では、アフターGIGAにみられる3つの課題を解消した事例を紹介します。

教職員同士の情報交換会や研修を実施しリテラシー向上に成功した事例

教職員のITリテラシーの課題に対処するためには、教職員同士の情報交換会や研修により、ICT活用スキルを向上させていく取組みが重要です。

ある学校では、定期的に少人数かつ短時間の話し合いの場を設けることで、ICTのスキルやリテラシー向上につなげました。具体的な流れとしては、まず週に1回程度少人数の情報交換会を実施し、お互いの活用事例を報告・共有します。その後、実践の事例を全体で共有したうえで教職員全員が教材を作成し、ICT端末を活用した授業を行う目標を設定しました。
こうしたスモールステップの積み重ねが、ICTスキルやリテラシーの向上には不可欠となります。

スモールステップの考え方についてはこちらもご覧ください。


LBO(ローカルブレイクアウト)を用いて快適なネットワーク環境を構築した事例

通信の際データセンターを経由するネットワーク環境の場合、同時に多数の端末を利用すると通信量がデータセンターの許容範囲を超え、通信が不安定になるおそれがあります。帯域幅を拡張すれば通信量の増大に対応できるものの、コストが増大してしまいます。

こうした課題に対処するため、ある自治体ではデータセンターを経由せず各学校から直接インターネットにアクセスできる「LBO(ローカルブレイクアウト)」を導入しました。この仕組みの導入により、教育用デジタルコンテンツを利用する際のネットワーク環境が改善され、快適性や体感速度が向上しました。

端末の利用ルールを児童生徒たちと作成し安心・安全な利用を実現した事例

ICT端末は教育目的以外にも利用できるため、学校で使用する際のルールを作る必要があります。
ある学校では、端末の利用ルールを設定するにあたり、教員が一方的に押し付けるのではなく、児童生徒と話し合いながら決めていきました

また、こうして決まったルールは教室内やデスクトップに掲示し、児童生徒に対する意識づけを行っています。自分たちで決めたルールであるため、遵守意識が高まるほか、問題が生じればその都度話し合いでルールを改善する機運も生まれます。実際にこの学校では、「係活動などで休み時間にも使いたい」という児童生徒の意見をルールに反映し、「許可カード」の作成につながりました。

このように生徒児童が主体的にルールを決めていくことも重要ですが、フィルタリングソフトの導入や、外部委託によりネットモラル研修を実施することも、安心・安全にICT端末を利活用するうえでは必要です。特に、多忙な教職員の多い学校や自治体ではこうした方策が有効です。

ICT機器の使い方からネットモラルの研修、ICT機器活用に最適な授業デザインまで多忙な教職員が参加しやすい形で行える研修サービスについてはこちらからご覧ください。

自治体の課題解消に豊富な実績のあるダイワボウ情報システム

上記で紹介したような教職員・保護者の課題を解消するためには、実績豊富なパートナーによるサポートが必要不可欠です。
DIS(ダイワボウ情報システム)なら各自治体・学校の課題とその対応策を熟知しており、ICT導入後にも適切なサポートを提供できます

下記の資料では、アフターGIGAの課題解消のためのICT環境整備や運用支援についてまとめています。ご興味を持たれた方はぜひダウンロードをいただき、日々の業務へ、お役立てくださいませ。

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