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AIの導入で教育現場はどう変わるのか?
メリットやICT活用例を解説!
2022.06.17

1人1台端末の実現をはじめ、近年の教育現場ではICT環境の整備が急速に進んでいます。こうした中、児童生徒の学習意欲の醸成や教員の生産性向上に寄与するとして注目されているのが、AIの利活用です。本記事では、教育現場にAIを導入するメリットや、AIにより家庭学習を支援する際のポイントなどをご紹介します。
目次
教育現場で進むAIの利活用
近年、さまざまな分野でAIの導入が進んでおり、教育現場での導入も例外ではなく進みつつあります。
1人1台端末の実現を柱とするGIGAスクール構想が進展したことで、ICT機器を利活用できる環境が整ってきました。それに伴い、児童生徒1人ひとりに合わせた柔軟性の高い指導が求められるようになりつつあり、指導に役立つ情報の収集や教材としての活用を見据えたAIの利活用が進んでいます。
実際に、個々の児童生徒の学力に応じた問題を繰り返し学習できるAIドリル型教材など、AIを取り入れた教育ソリューションの利用は既に始まっています。
たとえば、東京都内のある中学校では、数学の授業でAI搭載のドリル教材を活用したところ、指導書に基づいた従来の授業時間(19時間)に比べ、実際の授業時間が約5時間も短縮されました。また、児童生徒ごとの知識の定着度をリアルタイムに把握することで、きめ細かいフォローアップも可能になりました。
このような事例の他にも、実際にAIの導入が教育現場へどのような効果をもたらすのか、以下でより詳しく見ていきます。
教育現場へのAI導入によるメリット
教育現場へのAIの導入は、児童生徒側と教職員側にそれぞれ次のようなメリットをもたらします。
児童生徒側のメリット
児童生徒側にとっての大きなメリットは、個々人の弱点を克服するための問題がAIによって自動的に生成されるため、効果的な自主学習を行う事ができる点です。
児童生徒によって理解のスピードや間違えるポイント、課題の解決方法はさまざまですが、従来型の大人数の授業ではついていけなくなってしまったり、反対に進度が遅いと感じたりする児童生徒も多くいます。
しかしAIドリルを取り入れれば、個々人の理解度に応じて問題を自動的に生成でき、個別に課題を分析した上で最適な問題を出題してくれるため、学習内容の定着がスムーズになります。
また、語学学習などは指導する側に高度なスキルが求められるために、一部の教員しか指導できない分野もありますが、こうした課題もAIを導入することで解決可能です。AIにより教員の指導力を補えれば、学校や地域間の格差、スキルのある教員の人数などに左右されることなく、誰もが高いレベルの教育を享受できるようになります。言い換えれば、教育機会の平等化が期待できるということです。
さらに、手書きや作図に対応したAIソリューションもあるため、幅広い課題を出題できます。算数や数学の授業では、作図や途中計算を書くことが重要であるケースも多いため、ICTを活用した学習時でも、実際の授業同様の思考スキームで学習できることができます。
教職員側のメリット
教職員側の大きなメリットは、生産性の向上です。
これまで人手で行っていた点数の入力や手書き解答の採点などを自動化する機能が搭載されたツールを導入することで、採点にかかっていた時間を短縮できます。
また、AIツール上で授業中や家庭での学習状況をすべて把握でき、これらの情報を参考にすることで、適切な学習指導や成績評価が可能になる点もメリットです。AIツールを利用した授業では教材などが電子データ化されているため、教員間での情報共有も簡単です。
以上は主に学校の授業にAIツールを導入した場合のメリットですが、このほか児童生徒の家庭学習を支援するAIツールもあります。
家でもAIを活用!家庭学習を支援する4つのポイント
児童生徒によって学習習熟度や学習意欲は異なりますが、タブレット端末を持ち帰り、動画やデジタル教材などを用いて授業の予習・復習を行うことで、各自のペースで継続的に学習に取り組めるようになります。
本章では、継続的な家庭学習を支援する4つの機能・ポイントと、実際のツールをご紹介します。
解説動画による要点把握
1つ目は解説動画による要点把握の必要性です。
休み時間や自宅での学習時間などに手軽に予習・復習ができるよう、重要なポイントを数分の短い動画にまとめて解説する機能が求められます。こうした動画は、再生・早送り・巻き戻し・一時停止ができるため、児童・生徒の理解度に合わせた視聴が可能です。
ICT教材の「ニューコース学習システム」では、全単元について1項目あたり1~2分程度の解説教材(ムービー)が用意されており、自習時間などを使って簡単に復習できます。
記憶の定着に役立つ穴埋めチェック
記憶の定着を促すためには、「思い出す」作業が欠かせません。そのため、重要語句などが見えなくなっている穴埋めチェックを用いて、クイズ感覚で楽しみながら知識の定着を促せるような機能も必要です。
この点についても、ニューコース学習システムには「要点整理カード」という機能があり、重要語句を隠しながら付箋をめくる要領で、楽しみながら学習できます。
なぜ?を後回しにしないメモ機能
「なぜ?」という疑問や好奇心を持つことは、学習において非常に大切です。このような疑問や学習中に考えたことを教員に質問したり調べたりするためには、メモを取れる機能が必要です。
そうしたことが可能なICT教材として「navima(ナビマ)」があります。navimaには「学びメモ」という機能があり、児童生徒が気づいたことや理解したことをまとめたり、疑問に思ったところを教員に質問できたりします。教員は学びメモで提出された質問に対し、コメントをつけて返却できます。
学習データ収集で習熟度・進捗状況の可視化
上記のような機能を駆使して児童生徒の自ら学ぶ意欲を促進させ、理解や定着を促すためには、個々人の進捗状況を把握し、教員から各児童生徒に合った学習アドバイスや指導ができるサイクルの構築が必要です。
ICT教材の「Qubena(キュビナ)」には学習データの管理システムが搭載されており、児童生徒が解いている問題の解答時間や正答率などをリアルタイムで収集・分析できます。問題演習やテスト、家庭学習など、各児童生徒の学習状況をすべて把握できるため、1人ひとりに適したきめ細かな指導が可能となります。
家庭学習においては、以上のようなAIの利活用シーンが想定されており、導入することで各自の学習におけるフォローアップや学習意欲の醸成に役立ちます。しかし、現状十分に活用できていない学校は少なくありません。そのため、販売店から学校現場へのICT利活用を提案することが重要です。
全国の教育現場を知るDISが教育現場ごとの理想を実現
全国の教育現場を知るDISでは、さまざまなメーカー製品を扱っており、教育現場ごとに必要な各種ソリューションのご提案が可能です。
また、ICT機器の導入~保守までの充実・一貫したサポートや、教職員向けの研修サービスも提供しています。こうしたソリューションやサービスを通じ、児童生徒それぞれの学習状況の把握・分析などが可能になることで、個々人の学習状況に合わせた柔軟な授業を実現できます。
現在の教育現場に不足しているものを補うためには、前述のように販売店から学校側への提案が重要です。そうした提案を行う際、DISなら手厚いサポートをご提供できます。
以下の資料では、ICT環境やAIの導入が当たり前となった教育現場で「足りないモノ」を補い、理想の教育を実現するためのポイントや事例をご紹介していますので、ぜひご覧ください。
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