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DIS School Innovation Project

キーマンインタビュー 高森町編

キーマンインタビュー 高森町編

公教育に本流で取り組む高森町 -教育現場をコアとした“町ぐるみで思考をつなぐ"ICT活用の新たな道-

「高森に誇りを持ち、夢を抱き、元気の出る教育」をスローガンに、平成24年度からその土台となる教育環境の強化、充実に取り組みはじめた高森町の町長と教育長に、同町の教育プランの重点施策についてお話をうかがいました。

高森町 町長 草村 大成
昭和42年生まれ 47歳。熊本県高森町出身。日本大学文理学部を卒業後、会社経営を17年経験
平成
234月より現職。

 

高森町教育委員会教育長 佐藤 増夫
昭和24年生まれ 65歳。熊本県高森町出身。熊本大学を卒業後、県内の小中学校の教諭、教頭、
校長を経験途中、熊本県教育庁の指導主事、主幹を務める。平成
237月より現職。

 

高森町DATA
【都道府県】熊本県
【郡】高森町(隣接する自治体:熊本県南阿蘇村、阿蘇市、山都町、宮崎県高千穂町、大分県竹田市)
【人口/世帯数】6,974人/2,854世帯(平成26年7月31日現在)
【小中学校数】小学校2、中学校2
【児童・生徒数】児童295名、生徒数166名
【備考】高森町は熊本県の最東端に位置し、東部は宮崎県、東北部は大分県に隣接した町である。世界農業遺産に認定された阿蘇の中でも南郷谷と呼ばれる
阿蘇山の南側に位置し、阿蘇五岳の1つで町のシンボル的存在である根子岳(ねこだけ)は四季折々の景観を映し出す。また、高森町では観光立町を推進しており、平成25年には「日本で最も美しい村連合」への加盟承認を受けている。

 

 


組織的に展開する「高森町新教育プラン」のねらい


 

―「高森町新教育プラン」のアウトラインについてお聞かせください。

 

21世紀グローバル社会に子どもたちに求められる「情報活用能力」。それは教育行政においても同様で、高森町教育プラン策定では、国や県の施策に加えて、地方分権・規制緩和の視点から高森町の思いを軸に情報編集しています。そして、それを教職員や保護者、地域の人に、スピート感をもって、わかりやすく伝え、具体的に実践することがねらいで、その礎となるのが高森町の戦略である、“本流をいく” “ローカルオプティマム”の2つのキーワードです。
教育委員会、学校、教職員のすべてが、高森町の「コミュニティスクールを基盤とした小中一貫教育・ふるさと教育」について施策レベルから理解し、管理職は学校方針を、教員は授業方略を編集することで、組織的に実現させようとしています。その重点施策を支える教育環境の整備として重要な柱となるICT環境整備については、授業力向上の視点はもちろん、校務支援システムや教務支援システムの導入活用も含めたシステマチックな展開に着手しています。
現場で子どもたちと直接関わるのは町内約80名の教員です。そのため教育プランの4つの重点項目のひとつに教職員の資質を高めることが挙げられており、平成24年度から「高森町教育研究会」の活性化がスタートしています。教育現場の課題へのスピーディな対応が目的で、4校からなるICT部会の発足もそのひとつです。また、高森町でのマネジメントレベルでの取り組み経験は、県内の市町村に異動する教員にとってのキャリアパスとなることでしょう。

 


町ぐるみで推進するICT化推進のきっかけとなる「教育のICT」


 

―今回のDIS School Innovation Projectに参加されたねらいと成果は何ですか。

 

教育がコミュニティ連携・強化の核となることは周知のことです。高森町では町のICT 政策をすべての町民にわかりやすく共有するためのステップとして、町民の関心と必要性の高い教育分野からの推進が最適だと判断しています。草村町長就任後初の平成24年度予算編成において、学校のICT教育環境整備に思い切った予算をつけました。教育政策の推進には、ヒト・モノ・カネを効果的に機能させて、児童生徒・学校・保護者・地域をうまくつなぎ、より良い成果を導くことが行政の役割です。
同じく平成24年度にスタートした、DIS School Innovation Projectは、町の戦略と合致しており、教育のICT化推進の追い風となりました。そして、その成果は、熊本県学力調査や全国学力・学習状況調査においての学力伸長の数値や熊本県教育委員会主催のICTコンテストでのグランプリをはじめ、多くの入賞者輩出から一定の評価を得ています。
この成果の可視化が、町民や町議会などの理解につながり、毎年のICT環境整備予算の増加を実現しています。

 


高森町がめざすICT化と支援への期待


 

―今後の展望についてお聞かせください。

 

授業力向上の一つの手法としてのICT機器の活用は、教員の高い授業力があってこそ、この価値と成果がもたらされます。プロジェクト3年目となる平成26年度の秋からは、協働的な学習への活用検証にさらに重点をおき、ベテラン教員の授業力により、学習目的に応じたICT機器の利活用を推進します。学習テーマには9年間で400時間にもおよぶ「ふるさと教育」での実践をとおして、保護者や地域の人が子どもたちのICT教育の現状を知る機会もできます。
高森町では2年後の平成28年度の町内の双方向通信化の実現を目標にしています。ICT化の利活用について、学校教育での実践を通して理解した町民が、医療・福祉・農業など、それぞれの目的に合わせての活用の実現をめざしています。
そのためには、ハードやシステムなどの面での、企業との連携が不可欠です。まずは、スタートした学校のICT環境整備と授業実践をサポートいただき、そのノウハウを教育現場につないでもらいたいと思います。
さらには、教育現場のこれからの課題に対して先取りした解決提案を期待しています。

 

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