DISの教育ICT総合サイト

チョークと黒板を大切する先生のためのアプリ「Kocri(コクリ)」【前編】

2016年04月14日 記事

 授業の中で黒板を大切にしている教師は多い。学校にどれだけICTが導入されても、子どもを前に自由自在に書き込める黒板は、今も授業を支える重要なツールだ。そんなチョークと黒板のスタイルを変えずに、授業の中でICTを活用できるのがハイブリット黒板アプリ「Kocri(コクリ)」だ。Kocriは、タブレットやスマートフォンから黒板に写真や図形を映写し、チョークで書き込むことができる。老舗の黒板メーカーが手掛けたKocriについて、株式会社サカワ 常務取締役 坂和寿忠氏に話を聞いた。

株式会社サカワ 常務取締役 坂和寿忠氏
株式会社サカワ 常務取締役 坂和寿忠氏

ICTの導入に課題を抱える教育機関や先生が対象!

「Kocri(コクリ)」は、iPadやiPhoneから地図、図形、写真、ガイド線などを黒板に映写できるハイブリッド黒板アプリ。手元の端末からすぐさま必要なファイルを黒板に映写し、上からチョークで書き込みができる。今までの授業や板書スタイルを変えずに、誰でも簡単に教室でICTを活用した授業が可能だ。

株式会社サカワ 常務取締役 坂和寿忠氏
株式会社サカワ 常務取締役 坂和寿忠氏

 

Kocriのターゲットは、予算や環境などICTの導入に課題を抱える教育機関、もしくはICTが不得手な教師だ。電子黒板や学習支援ソフトなどをいきなり授業で使いこなすのは難しいが、「写真を見せる」「実物投影機を使う」「拡大表示をする」といった簡単な使い方なら、ICTを活用した授業に挑戦してみたいというニーズに応えることができる。

株式会社サカワの常務取締役 坂和寿忠氏は「ほとんどの公立学校は、ICT化をしたくても多くの課題を抱えている。そこに少しでもデジタル化のメリットを入れて先生をサポートしたい」とKocri開発の思いを語る。

作成したプリントを白文字で黒板に映写、教科書体のフォントも使える!

 Kocriは、iPadやiPhone、それにプロジェクターとApple TVを用意すれば、すぐに教室でICTを活用した授業を始められる。Wi-Fi環境も不要で、どんなプロジェクターでも使用できるので、最初のハードルも低い。Kocriで映写できるファイルは、pdf、jpg、png、mp4の4種類。実物投影機と違って、教室内を歩きながら手元のiPadやiPhoneでサクサクと映写したいファイルを黒板に写すことが可能だ。

 なかでも重宝する機能が、紙で作成したプリントを白黒反転させて黒板に映写できるところ。Kocriに読み込んだファイルをアプリ内で白黒反転すれば、緑背景の黒板に白文字を映すことができる。またKocriのカメラにも白黒反転機能が搭載されており、授業中に撮影した写真を白黒反転させて瞬時に黒板に写すことも可能だ。緑背景に写る白文字は見た目にもやさしく、デジタルっぽくなりすぎない。照度の低い非力なプロジェクターでも見えやすいなどのメリットもあるので教室で使いやすい。

 もうひとつの便利機能は、Kocriのアプリ内でテキストを入力したものを教科書体のフォントで映写できること。漢字の指導や国語の授業などで活用範囲が広がりそうだ。また、この程度のICT活用であれば、事前に大掛かりな準備が要らないのもメリットだ。チャイムが鳴ってからでも、十分にICTを活用した授業が可能だ。

古河市立三和東中学校での活用の様子。Kocriの教科書体のフォントを活用して漢字の指導を行う
古河市立三和東中学校での活用の様子。Kocriの教科書体のフォントを活用して漢字の指導を行う

教育機関が購入しやすい「Kocriスタートパック」

 Kocriのアプリは、無料プランと有料プランが用意されている。無料プランは、アプリ内で作成できる教科のフォルダが1つとなる。複数のフォルダで教科を管理したい場合は有料プランとなり、ライセンス料は600円/月、6000円/年になる。

 

教育機関には、ダイワボウ情報システム株式会社(DIS)が販売する「Kocriスタートパック」が購入しやすいだろう。坂和氏は、「Kocriと一緒にプロジェクターなどの周辺機器も導入したい要望が増えてきたことから、教育機関が購入しやすいパッケージを用意した」と話す。

 

「Kocriスタートパック」では、Kocriのライセンス(1年版もしくは3年版を選択)と、iPad mini 4、卓上型プロジェクター、Apple TVなど、Kocriを使用するために必要な周辺機器もセットで購入できる。学校は機種選定などの手間なくKocriを導入できるとともに、コストを抑えたICT導入をスタートすることが可能だ。

 

 坂和氏は、「教育ICT分野の取り組みは、まだまだ課題を抱えている教育機関や自治体がほとんど。ICTに挑戦したい学校や先生に向けて、本当に使える価値ある製品を届けたい」と思いを語る。そんな坂和氏の原動力はどこから生まれたのか。後編では、Kocriを授業で活用する教師の声を紹介するとともに、Kocriが生まれた開発経緯にも迫る。

ページトップに戻る