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タブレット1人1台環境の実現に向けて、さまざまなことを学んでいるICT担当のわか子。そんなわか子に対して、同じくICT担当のベテラン教員としお先生は「教員用のコンピュータを用意しよう」といい出します。「えっ!? 教員用タブレットではなくて??」と驚くわか子。それもそのはず。わか子の小学校は、タブレットの導入を検討しているわけですから、わか子は当然、教員も子どもたちと同じタブレットを使うと考えていたのです。としお先生はいったい、どういうつもりで教員用コンピュータといったのでしょう?

教員用コンピュータを用意しよう!

としお:わか子先生、そろそろ教員用のコンピュータについても、どういうものが良いのか考えておく必要があるね。

 

わか子:えっ? 教員用のコンピュータですか? タブレットではないんですか ??

 

としお:うん、タブレットではなく、教員用コンピュータ。普通教室でICTを使う時には教員用コンピュータを用意する必要があるからね。

 

わか子:そうなんですか? 私はてっきり、子どもたちがタブレットを使うなら、教員も同じタブレットを使うと考えていました…。

としお:もちろん、教員が子どもたちと同じタブレットを使って授業を行うこともあるよ。でも、多くの場合、教員用コンピュータは電子黒板と接続したり、指導者用のデジタル教科書をインストールしたりと、子どもたちがタブレットを使うのとは異なる用途が発生するものなんだ。

 

としお先生は、なぜ教員用コンピュータが必要なのかについて、わか子に話し始めました。わか子は、1人1台のタブレット導入について、子どもたちがタブレットを使うシーンばかりを思い描いていましたが、教員用コンピュータや電子黒板についても同時に考える必要があるようです。

どのような教員用コンピュータが必要なの?

としお:一般的に、ICT整備を進める教育機関は電子黒板や大型ディスプレイ、プロジェクターなど大型提示装置の導入から着手し、その後、段階的にタブレット整備を進めていくことが多い。その背景にあるのは、いきなり子どもたちのタブレットを導入するよりも、まずは電子黒板など大型提示装置を整備して、デジタル教科書の映写や資料の拡大表示など“見せる”ことを目的として始める方が、これまでの授業スタイルを変えることなくICTを活用できるからなんだ。いずれ、タブレットが導入されるとしても、電子黒板が不要になるわけでもなく、なおかつ多くの教員にとって拡大表示や映写は授業でのICT活用として有効だ。それで、タブレットよりも先に大型提示装置を整備する自治体が多いというのが現状だよ。

 

としお先生はこういった背景があり教員用コンピュータは、大型提示装置と同時に整備されることが多いと話します。というのも、電子黒板などにデジタル教科書や授業支援システム、板書のスライドなど、コンテンツを表示するためにはコンピュータが必要となり、それを“教員用コンピュータ”と呼んで導入されるケースが多いのだそう。

 

としお:教員用コンピュータは、子どもたち使用するタブレットとは区別して製品選定をする必要があり、実際にはノートパソコンを選ぶ教育機関が多い。それと、セキュリティ面から職員室などで使用している”校務用コンピュータ”とは別にしないといけないよ。

 

わか子:なるほど〜。教員用コンピュータと呼ばれているものは、電子黒板みたいな大型提示装置を使う時のコンピュータということですね!

 

としお:そう。大型提示装置は子どもたちがタブレットを使う時には欠かせないツールだよ。教員がコンピュータの操作画面を大きく映したり、子どもたちの画面を映写したりと、大型提示装置があるのとないのではタブレットの活用方法も異なってしまうからね。

 

わか子:ということは、教員用コンピュータで使われるノートパソコンは、電子黒板などにつなげたまま使うのですか?

 

としお:そういった使い方をしている場合もある。ただ、最近はノートパソコンといってもディスプレイとキーボードの取り外しが可能な2 in 1タイプもあるからね。それを使えば、ディスプレイ部分をタブレットのように使うことも可能で、端末を持ち歩きながら机間指導することもできるよ。

わか子:なるほど! 他に、教員用コンピュータとして選ぶ時に重要なことは何ですか?

 

としお:うーん、そうだねぇ。入力端子や出力端子の多い拡張性の高いノートパソコンを選ぶことが重要だね! 教員用コンピュータは、提示装置だけではなくて、他の周辺機器に接続して使うことが多いからね。

 

わか子:おっと、入力端子? しゅ、しゅちゅ・・・りょく端子?? また話が難しくなってきたぞ(汗)

入力端子、出力端子ってなに?

わか子:としお先生・・・そもそも入力端子としゅちゅ、出力端子って何ですか?

としお:教員用コンピュータは、端末単体で使うこともあるけど、電子黒板やプロジェクターなど他の周辺機器と接続して使うケースが多いのはさっき言った通り。その際に接続する機器同士をケーブルつないでデータをやり取りするんだよ。その時のデータの入口のことを入力端子、出口のことを出力端子。もしくは両方合わせて入出力端子と呼ぶよ。

例えば、パソコンでスピーカーを使うとき、スピーカーのケーブルをパソコンのヘッドフォンの出力端子につなげば音が聞こえるようになるよね。それと同様に、映像や音声などのデータを他の機器とやり取りするためには、いろんな端子が必要になってくるのだよ。

わか子:教員用コンピュータはそうした入力端子、出力端子の数が多い方が良いということですね?

 

としお:そうだね。なかでもHDMI端子とUSB端子は教員用コンピュータには不可欠だと思う。

 

わかこ:HDMI端子?? それって何ですか?

 

としお:元々は家電向けに作られた規格で、1本のケーブルで映像と音声を送信できる端子だよ。今は多くの機器にHDMI端子がついていて、例えば家庭のテレビとコンピュータをHDMIケーブルでつなぐと、家のテレビにコンピュータの画面を映すことも出来るよ。またHDMI端子以外にも、外付けのハードディスク、プリンター、マウス、USBメモリなど、USB端子は教育現場でもよく使用するので、教員用コンピュータを選ぶときは不可欠な端子だよ。

大切なことは…

わか子:としお先生、周辺機器と教員用コンピュータを接続するのって、ケーブルでつなげることしかできないのですか? 私、配線はややこしくて、なんだか苦手です・・・。

 

としお:もちろん、最近の機器はよくスマートフォンにもあるBluetooth機能がついていて、無線でもつなげることも可能だよ。普通教室でもBluetoothが使えるのであれば、それでやるのも一つの手だよ。

 

わか子:な〜んだ! じゃあBluetooth付きの機器を整えたら、ややこしい配線のことを考えなくていいですね!

 

としお:ふふ、それはどうかな? 教員用コンピュータとして重要視しなければならないのは、不測の事態に備えるということなんだ。例えば、Bluetoothは必ずしもスムーズに接続できるとは限らない。そんな時に教員用コンピュータにケーブルでつなげば、すぐにデータのやり取りができる。ケーブルであれば、不具合が無い限りはほぼ100%、間違いなくデータを送ることができる。つまり、一番大切なことは、“授業を止めない”ということ。そのためには、やはり入出力端子が複数ついているPCを教員用コンピュータとして選ぶべきじゃないかな?

 

一口に教員用コンピュータといっても、選べる端末の種類は多くさまざまです。普通教室で使用するとなると、使いたい時にすぐに使える環境が望ましく、起動の速さや操作性の良さも重要でしょう。また、どのような授業をしたいのかによって選ぶOSも変わります。例えば、デジタル教科書はWindows対応のものが多いため、Windowsの端末が必要になります。このように何をしたいのか、どれを優先するのかを考えて教員用コンピュータを選んでいくことが大切だととしお先生は話します。

 

ICTで実現したい授業とそれに必要な環境。実際に進めていくとなると難しいことも多々あることでしょう。そんな時は一人で悩まず、ITのプロに思い切って相談してみるのも、ひとつの手段です! 先生は授業、教育のプロであり、ITのプロである必要はないのです。

 

 

次回は、ついにわか子が実際にタブレットを触ってみます!だけど、いきなりトラブル発生!?どうするわかこ先生!?がんばれ、わか子!

どうぞお楽しみに!

プロフィール

わか子:小学校教員3年目。教員という職業に少し慣れてきたところで校長先生からICT担当に任命される。子どもたちのためにICT環境を整えようと奮闘中。同じベージュのブラウスを5着持っている。外出の時は長袖のブラウス。(過去連載参照)

 

としお:小学校教員25年のベテラン。趣味はコンピュータ製作で、ICTにも詳しく、各地に専門家の知り合いがいる。ついに念願の、どんなメガネでも作れるサル型ロボットが完成した。という夢を見た。

 

 

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新米教員わか子がゆく「教えて!ICTのA to Z」

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